甘いお好み
2007年 10月 12日
↑ これ、私とマミチャンを育んだ実家では
お休みの日の朝によく作られたものだった。
材料は、小麦粉・牛乳・卵・砂糖。
これを混ぜて、マーガリンを薄く敷いたフライパンで焼く。
分量は適当。
砂糖が少ないとお間抜けな味になる。
先日マミチャンとK実が話しているうちにこの料理の話になった。
マミチャンの家でも実家から伝わったこれを休みの朝にはよく焼いていた。
私たちの間では、これを「甘いお好み」と呼んでいた。
それはそれはまだクレープなどと言うシャレた食べ物を知らないうちから
実家ではよく作っていたので、自然とこの呼び名になったのだ。
(実際にはクレープより厚く、ボッテリとした感じ)
残っていると遊びに来た子供たちが食べる。
バケラッタさんちの子も例外ではなかった。
そして家に帰ると母親に「うちでも甘いお好み作って」とせがんだらしい。
「でさぁ、バケラッタさんから電話が掛かってきて、『甘いお好みってなに?』って聞かれただよね。」
とマミチャンが言うと、K実が『えっ?』という顔で止まった。
「お母さん、『甘いお好み』って・・・もしかしてウチでしか通じんだ?」
「そりゃそうだら」
「えーーー!マジで!なるほど~、納得。」
K実は一人で仰天して、一人で納得していた。
そしてK実は語り出した。。。
去年の文化祭の前のこと。
K実のクラスで販売する料理を決める話し合いがもたれた。
K実が発表する順番が回ってきた時、K実は張り切ってこのメニューを推した。
「はい!『甘いお好み』」
周りは一瞬ザワッとなった。
記録係はK実の意見『甘いお好み』を黒板には書いてくれなかった。
K実は「なんで?」と思ったらしい。
そして周りでは「甘いお好みって何?」とささやく声があったそうだ。
マミチャンとの会話で『甘いお好み』という料理名がないことを知り、
この話し合いの日のことを思い出したK実だった。
そしてこの翌日、学校から帰ったK実がマミチャンに報告した。
「お母さん、そういえば私学校での朝食アンケートでも
『甘いお好み』って書いたことある・・・どうしよう・・・」
by sukikaru-cut
| 2007-10-12 23:50
| K実伝説